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尾道と尼寺

常称寺

尾道には山陽一の遊女街があったが、それにも増して山陽道一の尼寺があったことはあまり知られていない。

この欄でも書いたことがあるが(尾道のもうひとつの裏の顔)、江戸幕府の隠密の指揮場所、もしくは変装する場所として使われていた時宗の常称寺がある。足利尊氏の寄進によって、1309年に建立された古寺で、国の重要文化財が五つもある。豪勢な寺院であったが、今は当時の面影はない。

この常称寺に尼寺があった。-小栗庵、慶徳庵、福泉庵、布施家之庵、珠数屋、松之寮とあった。尼寺小路の名称もあったが、今はこの名さえ消えてしまった。時宗西郷寺にも尼寺が三つあったそうである。(庵は小さな僧房のこと。寮も同様。)

明治時代にも三庵が残っていたが、大正十二年に最後の庵主(あんじゅ)さんが、他界されて、尼寺は無くなってしまったので、石倉一光住職が、「尼寺掟目」という小文を残しておられるので、そのことについて想像してみた。

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